白衣 医療事務

母から聞いた医療事務の話がきっかけで…

今、履歴書を書こうとすると職歴の半分が医療事務経験で埋まる医事者です。
現在も地域密着型のクリニックにのんびり勤務しています。

 

私が医療事務資格を取ろうと思ったのは、母の経験談からでした。
高校3年生の進路を決める時期。
特にこれといってやりたいこともなく、かといって進学する気もない私は何気なく母の職歴を尋ねました。
尋ねた当時の母は専業主婦でしたが、若い頃は医療事務職に就いていたと教えてくれました。
白衣の職業への憧れも少し抱いていた私はその話に食いつきました。
制服が白衣であること、わりとヒマであること、日曜と祝日が休みであること。
私が重要視した点は上記3つ、単純ですがたったこれだけです。

 

白衣の職種に憧れはあっても、医師や看護師、薬剤師などは進学しなければならないのでめんどくさいし、そもそも国家資格を取るほど優秀じゃない。
忙しいのは絶対イヤだしのんびり働きたい。
みんなが休みの日に働きたくない。

 

社会経験などないくせに、いっちょ前にこんなわがままな理想だけは持っていました。
この三点セットの自己満足のためだけに医療事務資格を取ろうと決めたのです。

 

一度決めたら即行動。
当時はまだ今のようにインターネット環境がなかったため、医療事務資格について色々な本を読み調べ上げました。
偏に「医療事務」と言っても、たくさんの協会で資格検定試験を実施しています。
中には実務経験を積まないと受験資格すらとれないものもあります。
どうせ勉強するなら、今の自分に受験する資格が持てる最高峰の試験を受けて合格する。
それが就職につなげてくれると思い、医療事務試験の中でも比較的難しいとされる日本医療教育財団主催の「医療事務技能審査試験」を受け合格することを目標にしました。
メディカルクラークと言ったほうが有名かもしれません。

 

資料請求や本で医療事務とはどんな内容のことを勉強するのか調べたところ、通信では絶対に限界がくると思い、私は高校が休みの毎週土曜日に通学して勉強することにしました。
「医療事務技能審査試験」には年齢制限はありません。
通っていた講座の教室の年齢層も様々な印象でしたが、さすがに高校生は一人もいませんでした。
実際勉強する内容も専門的なので、ある程度の理解力と暗記力さえあれば学生だろうと社会人だろうと関係ないのです。
ただ、通信か通学かで迷っている方がおられるのならば、私は通学をおすすめしたいと思います。
資格勉強を始めたり講座を受けてみるとわかるかと思いますが、専門的すぎてやはり通信では理解しがたい、どうしてもわからない箇所がたくさんあるのです。

 

講座の1限目が始まった際に印象的というか衝撃的だったことがあります。
「まず今から私(先生)が言うところはマーカーを引いてください。詳細は各自読んでおいてください。試験に出ます。」
言われるがままにマーカーを引き、開始わずか20分ほどで分厚いテキストの半分近くがこの一言で終了してしまうのです。
驚きましたが通信ではここまではっきり教えてくれるのでしょうか。
実際マーカーを引いた箇所が試験に出ました。

 

次に医療事務のメインとなるレセプト作成に関する内容。
テキストに記載されているカルテの内容を実際のレセプト用紙を使って作成します。
メインだけあってこれが一番難しい。
通信でも通学でも外来と入院に分かれているかと思いますが、聞いたことがない呼び名や項目だらけ、通院や入院日数を数えることすら最初は困難を極めます。
例えば、カルテに日付印が押してあり指示内容が記載されている。
それでもその内容によっては実日数にカウントしないのです。
それがなぜなのかテキストに解説が載っていても、慣れないうちはまったく理解できないのです。
通学ではそこをわかりやすく説明してもらえます。
これが一番のメリットかと思います。

 

学校の授業に加えて毎週土曜日6〜7時間の医療事務カリキュラムをこなし、試験間近は学校の授業中に隠れて試験問題を問き続けること約3ヶ月。
私は試験に合格しました。

 

が、喜びも束の間。
なにせ高校3年生です。
進学する気がないのですぐに就職活動を開始したのですが、惨敗の嵐。
高校生というだけで相手にしてもらえないのです。
「高校生ですが頑張って資格を取りました!」
は、通用しませんでした。
もう医療事務職に就いて長くなりますが、資格を持っているだけの高校生なんて実際遠回しにお断りです。

 

高校生でも医療事務資格は取れます。
私が例です。
ですが、現場は別次元なのです。
もしかしたらどこかに有資格者の高校生でも雇ってくれる病院はあるかもしれません。
が、未経験の場合はほとんど専門学校卒もしくは他職でも社会経験のある方を選ぶと思います。
そこを当時高校生の私はわかっていませんでした。

 

結局、高校卒業後は病院へ履歴書を送りつつ(もちろん書類選考で落とされます)1年間コンビニのアルバイトをして過ごし、ただ就職するためだけに専門学校へ進学し直しました。
専門学校はもうすでに資格を持っているということで自己推薦であっさりと入学。
授業も上の空で聞きながら他協会主催の医療事務試験にも難なく合格できました。
専門学校には常に医療機関からの募集が貼られています。
当然未経験者歓迎の医療機関ばかりです。

 

私が選んだ専門学校は、就職が決まると即その医療機関での勤務が始まり、そこでの勤務日数が学校の出席日数とする仕組みをとっていました。
私は夏休み前にはあっさりと就職が決まり、皮膚科クリニックで働き始めました。
「家から近い」という理由だけで応募したのですが、制服も白衣、日曜祝祭日はお休み。
ただ、駅直結のクリニックだったため、のんびり勤務とはいきませんでした。
毎日が激務で、月末から月初めは膨大な量のレセプトをチェックします。
慣れないうちは大変な作業でした。
特にGW時は遅くまで残業して作業をしたものです。

 

そのクリニックは5年ほどで退職し、他の分野の職場経験も積み、その後結婚出産を経て現在は今の職場にずっと在職しています。
医療事務職は少しの経験さえあれば、出産後の復職にもしやすいお仕事だと思います。
2年に1回改定はあるものの、全国共通なので万が一引っ越しても安心して続けられます。
お給料の面でも未経験は少ないですが、経験者は比較的安定しています。
ただ、私のようにのんびり働きたいという方は、大きな病院や駅直結型の病院は避けること、日祝祭日は絶対に休みたいという方は内科や眼科・耳鼻咽喉科等は避けることをおすすめします。

 

ちなみに医療事務の専門学校を探すなら、「医療事務専門学校」とまずは検索して大まかなところを見てみましょう。
大手のところがいくつか出てくるので、ホームページにざっと目を通してみるだけでも勉強になりますよ。
そこから、自分の住んでいる地域にあるかだったり、取りたい資格があるならその資格が取れるかどうかなどを気にして見てみると良いです。
絶対外してはいけないのが、就職支援をしてくれるかどうかです。
私みたいに就職するために専門学校に入ったにも関わらず、卒業後の就職活動は全て自力でとなると大変な思いをすることになりますよ。